野球人口増加への糸口に? ボール1個でできる男女混合5人制「Baseball5」とは

2021年12月29日 10:00

[ベイスターズ速報@なんJ]

抜粋

1

1: 征夷大将軍 ★ 2021/12/26(日) 23:09:47.72 ID:CAP_USER9
■空振りもファウルもアウト、投手と捕手なし
全日本野球協会(BFJ)と日本ソフトボール(JSA)が今年11月に共同で「Baseball5 JAPAN」を立ち上げ、新競技の国内普及に乗り出している。Baseball5は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が野球・ソフトボール普及の糸口にと考案。右打者であれば、左手でゴムボールをトスし、右手の拳もしくは手のひらで打つ。呼び名や細かいルールは地域によって様々だが、子どもの頃に興じたことがある遊びのよう。関係者によるとこの競技は、特に日本で流行する可能性を秘めているという。

今月14日には都内で報道陣を対象とした試合形式の体験会が催され、白熱した。基本的なルールは野球・ソフトボールと同じ。男女混合の5人制で、男性3人と女性2人、もしくは男性2人と女性3人の組み合わせで行う。塁間はわずか13メートル(野球は27.431メートル)。両翼は18メートルしかなく、フェンスの高さは1メートルが標準だ。守備側は一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、二塁ベース付近を守るミッドフィルダーで、投手と捕手はいない。

女子野球「埼玉西武ライオンズ・レディース」の内野手でBaseball5公認インストラクターの六角彩子さんは「野球で言えばマウンドからホームベースまでの距離(18.44メートル)が両翼にあたり、非常に狭いスペースで行うことができる。それに、ボール1個があれば行えることが特長です」と説明する。グラブ、バット、スパイク、ヘルメット……野球やソフトボールには必要な用具が多く、揃えるのにコストがかかる。Baseball5はそのネックを解消。野球やソフトボールに親しむきっかけとなることが期待されている。

試合は5イニング制。打球がノーバウンドでフェンスを越えるか、直撃した場合はアウト。空振り、ファウルも1発でアウト。さらにゴロが守っている野手の誰にも触れず、しかもフェンスに触れずに静止した場合もアウトとなる。つまり打球は飛び過ぎても弱すぎてもいけない。イニング数も少ないため、試合時間はたいてい15~20分。野球は申告敬遠を導入するなど“試合時間短縮”の課題を持つが、Baseball5には最初から無縁だ。

■「大人と子ども、男性と女性の差が出ないスポーツ」
全国の小・中学校でも体験会を行っており、「男子と女子が一緒にできるので、体育の授業に取り入れたいと言ってくださる方が増えています。野球と違って飛ばせば飛ばすほどいいというわけではなく、フィールドが狭いので肩の強さもそれほど必要ない。大人と子ども、男性と女性の差があまり出ないスポーツだと思います」と六角さんは言う。

実際にやってみると、塁間が短いため、守備側が一塁送球で打者走者を刺すには、俊敏なフットワークが必要。パワーよりもスピードが大事だ。守備側はホームベースを守る野手がいないため、一瞬の状況判断やカバーリングが重要になる。

2026年にセネガルのダカールで行われるユースオリンピックでは、公式種目に採用されることが決定。また、第1回Baseball5ワールドカップがメキシコで、そのアジア予選がマレーシアのクアラルンプールで、それぞれ2021年に行われる予定だったが、いずれもコロナ禍で2022年へ延期となった。詳しい日程が決まり次第、Baseball5JAPANはデジタルトライアウトなどを通して日本代表を編成する方針だ。

六角さんは「国際大会になると、打者が女性を狙って打つことが増えると思います。しかし日本は女子野球やソフトボールが盛んで、女子のレベルが高いので、Baseball5で世界のトップを目指せるのではないかと思います」と目を輝かせる。確かに、女子野球のワールドカップでは日本が2008年以降6連覇中。女子ソフトボールでは日本代表が2008年の北京五輪に続き、今夏の東京五輪で金メダルを獲得したことが記憶に新しい。Baseball5でも高いポテンシャルを秘めていると言えそうだ。

WBSCがBaseball5を考案した第一の目的は、2024年パリ五輪の実施競技から外れた野球・ソフトボールの世界的普及に活用すること。新競技から今後大きく発展していく可能性もある。

続きを読む

この記事を見る